―「靴を履くと爪が痛い」「巻き爪を繰り返してしまう」「夕方になると足が疲れる」―
その原因は、もしかすると毎日履いている靴にあるかもしれません。
靴選びというと、「いつも25cmだから25cmの靴」というように、まず足の長さを基準に考える方が多いです。しかし、本当に大切なのは、靴の中で足が無理なく収まっているかです。当院では、「捨て寸」と呼ばれる指先の隙間を1㎝ほど確保してほしいと考えています。
—「足」— 足の形は、大きく分けると3つのタイプがある

ここで知っておきたいのが、足型によって、つま先に必要なスペースが変わるということ。
例えば、ギリシャ型の方が親指に合わせて靴を選ぶと、人差し指が靴の先端に当たりやすくなります。逆に、スクエア型の方が細くなった靴先を選べば、複数の足指が横から圧迫される可能性があります。
さらに、足は「長さ」だけでできているわけではありません。
足幅、甲の高さ、指の長さや向き、アーチの状態など、一人ひとり異なります。同じ25cmでも、実際に足を入れてみると「合う靴」と「合わない靴」があるのは、このためです。
―「靴」― 足に合う靴 or 足に合わない靴の考え方
特に注目したいのが、つま先部分=トゥボックスです。

外反母趾の予防として「母指のつけ根はフィットして、先はゆったりとした履物」を勧めています。幅の狭いつま先の靴は、足指を圧迫する要因となります。
また、靴の中での足の変位や足指の変形、母趾への衝撃に違いが生じることが明らかになっています。つまり、靴の「先端の形」は、見た目以上に足の動きに関係していると言えます。
—「爪」— 巻き爪とのつながり
いままで話した内容は、「巻き爪」という視点からも無視できません。
爪は、歩行時に指先を支える役割があります。しかし、靴の中で足指が前後・上下・左右から圧迫され続ければ、爪周辺にも繰り返し負荷がかかります。
もちろん、巻き爪は靴だけが原因とは言いませんが、一つ要因にはなり得ます。
だからこそ私は、巻き爪のお悩みを考えるとき、「爪だけを見る」のではなく、「その爪が一日中どんな環境に置かれているのか」を見ることが大切だと考えています。
靴を選ぶ際は、次の3つを意識してみてください。
① つま先が足指の形に合っているか
② 足幅や甲がきつくないか
③ 立った状態で、足指が自由に動かせるか

大切なのは、「足を靴に合わせる」ではなく、「自分の足に靴を合わせる」ということ。
巻き爪のケアは、爪そのものへの施術だけで終わるものではありません。
「なぜ、この爪に負担がかかっているのか?」
その原因を足の形や歩き方、靴まで含めて考えることで、より良いフットケアにつながります。
最後に
毎日何時間も履く靴だからこそ、デザインやサイズだけではなく、「自分の足が、その靴の中で自然に過ごせるか」を一度見直してみてはいかがでしょうか。
あなたの足に合う靴とは、人気の靴でも、高価な靴でもありません。
あなたの足指が、無理なく本来の位置と動きを保てる靴。
それが、「足と爪を守るための靴選びの第一歩」です。


